子どもの【チック症】が再発してわかったこと|ストレスは「原因」ではなく「きっかけ」

冬休み期間中に子どものチック症が再発しました。年中の頃にチック症になって治ったので、再度チック症になった事はかなりショックではありました。でもそのおかげでわかったことがあります。お子さんのチック症にお悩みのママへ向けてまとめます。
子どものチックが再び始まりました。
あまりチックの事を知らずに前回、年中の頃に3ヶ月ほどで治り安堵していたところに今回のチックだったので、前回よりショックが大きかったです、正直言うと。
でも、そのおかげで(というのも変なんですが)、チック症についてわかったことがあるんです。
というか医学的な事は医師の判断を仰いでいただくのは大前提として、その上で、お子さんがチック症になったお母さんの気持ちが少し軽くなればと思ってこの記事を書いています。
多くの場合、投薬などは必要なく自然と収まっていくチック症ですが、治療が必要ないからこそ、何もなすすべなく辛いというのもあると思うんです。
付き合うしかないからこそ、私たち親の気持ちのやり場を作り、少しでも心穏やかに過ごせたらと思います!
はじめて息子がチックになった時の話は別記事「子どもが【チック症】になって治った体験談|咳払いチックのきっかけと、付き合い方を解説」でまとめています。
子どもの【チック症】が再発、理由は「冬休み」?
小学一年生の息子、小学校がめちゃくちゃ楽しいといっていて小学校生活を満喫していました。
担任の先生との相性も良く(っていうか親の私が見て嬉しくなるほど、はなまるくれるタイプの先生で感謝してる)、放課後に学校で遊べるので、習い事がない日は夕方まで学校で遊びたい!ってぐらい。
登校を渋る事もなく、なんかほんといい小学生生活のスタートだったよなぁと思っていたんです。
運動する機会がパタッとなくなった冬休み
我が家は息子の希望で、サッカーを掛け持ちしていて、プラススイミングに通っています。
その他に短期でかけっこ教室などに行ったりしているので、平均週4日、冬休み前は週3日、1日1時間程度のスポーツ系の習い事をしているんですね。
夏休みの期間中は夏期講座や短期教室などがありますが、冬休みは年末年始という事もあって、すべての習い事が一斉にお休みになります。
でもこの時点では親子ともども「いつも忙しいけど10日ぐらいのんびりできるね~!!ひゃっほぅ!!ゲーム三昧だぜ~!」みたいなノリだったんです。
退屈だと咳払いをするように
ただ息子は学校が大好きなので、冬休みでお友だちに会えない事をとても残念がっていました。
コロナ禍という事もあって、お友だちと約束をして公園で遊ぶこともはばかられ、かといって家族で出かける事もできないし、基本的に家で過ごしていました。
うちは、これは賛否あると思いますけども「やる事やったら自由時間」というスタンスなので、ゲームも自分で何時までと決めてやらせています。
ゲームをしたり、三学期にお友だちに会った時に見せあいをする自由帳を書いたり、自由に過ごしていたんですが、
冬休みも数日過ぎるとだんだんと退屈だというようになって、それと同時に咳払いをするようになったんです。
運動をしていると止まる咳払い
風邪症状もなかったので、比較的すぐに「これはチックかも」と思い当たりました。
リングフィットのようなものをしていたり、夫とサッカーをしている時には咳払いが出ません。
今まで週に3~4日、1時間とはいえ運動をしていたので、もしかして運動不足なのかも?と思い、なるべく体を動かすようにしたものの、咳払いはひどくなるばかり…
子どもの咳払いをチック症だと半分思いながら耳鼻科へ
もうチック症だろ!と確信はしていましたが、念のために耳鼻科で検査をしてもらいました。
これでもし副鼻腔炎だったとか後鼻漏だったという可能性も無きにしも非ずですからね…
レントゲンも撮りましたけど、何の問題もなく、のども赤くもないし鼻の中も綺麗でした。
子どもの【チック症】がめちゃくちゃ誤解されている事に気づいた
三学期が始まってしばらくは学校にいる間は咳払いは出ていないようだったんですけど、その後、学校に行っている間にも咳払いが出てしまうように(本人談)。
かなり大きな咳払いなので、先生にはチック症が出ている事を伝えたばかりの段階です。
年中の頃に咳払いチックが出て治り、1年以上経っての再発だったのでショックはありましたが、でも再発したからこそ気付いた事があります。
それは、チック症ってめちゃくちゃ誤解されてるなという事です。
「ストレスが原因」がチック症の子を持つ親を苦しめている
昔は親の育て方が原因とか、ストレスが原因とか言われていました。
これこそが、子どもがチック症になった親を苦しめる誤解なんですよね。
確かに私も初めて息子にチック症状が出た時は、「そんなに強いストレスを抱えていたんだ」とか「ストレスに気付けずにごめん」とか思っていました。
でもこれも誤解というか、頭の中に「チックが出るほどに強いストレスを感じていたのだ(=チックはストレスが原因)」という先入観があったからこそ思ったことで、
今は少し考え方が変わりました。
考え方が変わってやっと、かかりつけ医の「お母さんのせいではないので気にしないで」という言葉の意味を理解できたなと思うんです。
チック症は脳の神経の体質みたいなもの
チック症はいまだ解明されていない部分が多いのですが、近年は脳の神経のアンバランスさが原因だという事がわかってきているみたい。
原因として、脳の中にある、大脳基底核という部分が関係していると考えられます。大脳基底核は、神経系の色々な部分から入ってきた情報を調節して、体の動きをスムーズで滑らかにする働きをします。そこで使われる化学物質(ドーパミン)の受け取り手(受容体)が、過敏に反応しすぎると、チック症状が起こります。また大脳基底核に情報を送る、大脳皮質や大脳辺縁系なども関係していると考えられていますが、細かいことはまだわかっていません。
引用元:福岡地区小児医界
この福岡地区小児医会のチックのページがめちゃくちゃ分かりやすくて参考になりました。
強いストレスを感じてもチックにならない子はならないし、ストレスがなくてもチックになる子もいる!
ストレスの感じ方は人それぞれなのは大前提として、強いストレスを感じてもチックにならない子はならないですよね。
ストレスがチック症の原因だとしたら、ストレスを感じた子(成人でもチックはあるけど)はみなチックになっちゃうわけですから。
ストレスは原因ではなく、あくまでもトリガー(きっかけ)になる事があるというだけ。
1/3はストレスが引き金にはなりますが、原因ではありません。「脳の体質」は年齢によって変化し、ある年齢になると症状を起こしやすくなります。その時にストレスがあると引き金になってしまうことがあります。しかし、2/3は引き金がなくても症状が起こり始めます。またストレスの原因となるものを、取り除いてやることでよくなる事はあまりなく、よくなった場合はむしろ自然の経過と考えられます。しかし、ストレスがあることは、子供の生活環境としては好ましくないと思われますので調節してあげて下さい。
引用元:福岡地区小児医界
チック症の子は「もともと脳がチックを起こす体質だった」ということ。
ストレスがなくても2/3はチック症状が起こるそうです。
息子に関しては冬休みで友達に会えない事がきっかけかも知れないし、スポーツできず体力を持て余すストレスがあったのかも知れません。
でもこうなっちゃうともうこれ親がいちいち子どものチックを気に病んでいては身が持たないので、気に病むのはやめようと思った。
っていうかもしも友だちに会えないとかスポーツできない事がストレスで…っていうならさ、むしろ幸せな事じゃない????
子どもが【チック症】に再度なって思うこと
はじめて息子にチック症状が現れた時は、どれほど強いストレスを抱え込んでいたのだろうと、気付いてあげられなかったことを悔やんだし、
親としての在り方を振り返りもしたし自分を責めたりもしました。
それだけではなく、うちの場合は咳払いチックなので「うるさい」と感じる事もあったし、うるささに勝手に追い詰められる事もありました。
前回はチック症が出た原因が明確だったので「自分の気持ちに折り合いをつけているのだ」なんて思ってやり過ごしていたけれど、
子どもにとっては気持ちに折り合いをつけるために咳払いしてるとかではなく、単にそういう脳の体質なんだなという事を今回のチックでやっと理解したという感じです。
確かに息子は完ぺき主義のところがあって、親から見ても「もう少し適当にやったらいいのに」と思う事もしばしばあるんですね。
だから前は「よほどストレスを感じやすい性格なんだ」と思っていたんですけど、今回チックになったきっかけがきっかけだけに、これでチックが出るようならもう仕方がないというかw
脳がそういう体質なら仕方ないよね、そう思えるようになったかな。(しかしうるさいとは思う)
今回のチックがいつまで続くか、またコロナ禍という事もあって違う心配もありますが、息子の「ボクはボク」という考えをつかず離れずサポートしていきたいと思っています。
息子自身の考えでもあるんですが、チック症だという事を隠す必要はないと思っています。
前回もそうだったけど、知り合いのママには割と気軽にチック症だという事を話しているし、息子にも堂々といてほしいなと考えています。
子どもの【チック症】が再発してわかったこと|ストレスは「原因」ではなく「きっかけ」、さいごに
心の問題だと誤解されがちなチック症、まだまだストレスが原因とか言われがちですけど、息子が大人になる頃にはその誤解もすっかり解けているといいなと思います。
それにしても子育てって次々とまぁ…いろいろとありますねw
今を考えてしまうと辛くなっちゃう時もあるので、1年後に笑えているかどうかを考えて過ごしたいと思います!