私がHSS型HSPという気質に気付き、自分自身を理解することで人生が変わった体験談をお届けします。HSS型HSPに共通する特徴や、私が実践しているストレスマネジメント方法など、個人的な意見を交えながら紹介します。
生きづらさを感じていて、偶然HSS型HSPっていうのを知ったのだけど、どうしたら生きやすくなるの。
HSS型型HSPは、普通のHSPと少し違って、自分の中の矛盾に自己嫌悪したり、周囲から身勝手でワガママに思われちゃうことも多いよね。
でも、自分自身を理解して受け入れることで、自分自身を許せることに繋がるかも。
私は自分でも自分が何者なのかがわからず、40代になるまでアイデンティティクライシスを抱えたまま生きてきました。
私自身、少し神経質な部分もあってHSPに当てはまる部分はあるものの、「繊細さん」と呼ばれるとまた違う感じ…
ある日HSPの中には刺激を求めるタイプがあると知り、「あぁ、私はこれだったのか」とスーッと楽になったのを覚えています。
HSS型HSPは、敏感なのに刺激を求めるという相反する気質を持っています。
そのため、周囲からも理解を得られにくいだけでなく、自己矛盾に悩む人が多いと思います。
でも、自分がHSS型HSPである事を受け入れると、自分自身を許すことができるかも。
この記事ではHSS型HSPを受け入れて生きるのが楽になった私の体験談を紹介します。
▼HSPとは?敏感・繊細な人が知っておきたい、自分を理解するヒント
HSS型HSPとは?
まずはHSS型HSPとは?をおさらいしましょう。
HSS型HSPとは、Highly Sensitive Person(敏感な人)とSensation Seeking(刺激を求める)の略称で、過敏で感受性が高く、かつ刺激を求める性格タイプのことを指します。
通常の(という言い方が合ってるかは別ですが)HSPは、刺激を求めない繊細な気質です。
非HSS (刺激を求めない) | HSS (刺激を求める) | |
---|---|---|
(繊細ではない) | 非HSP刺激・繊細 HSSでもHSPでもない | 刺激・繊細 HSPではないHSS 刺激を求める人 |
HSP (繊細) | 刺激・繊細 刺激を求めないHSP “繊細さん”と呼ばれる事も | 刺激・繊細 刺激に敏感でありながら 刺激を求める人 |
非HSS 刺激を求めない | HSS 刺激を求める | |
---|---|---|
繊細ではない | 非HSP刺激 繊細 HSSでもHSPでもない | 刺激 繊細 HSPではないHSS、刺激を求める人 |
HSP 繊細 | 刺激 繊細 刺激を求めないHSP、”繊細さん”と呼ばれる事も | 刺激 繊細 刺激に敏感でありながら刺激を求める人 |
HSP自体については別記事で紹介しています。
▼HSPとは?敏感・繊細な人が知っておきたい、自分を理解するヒント
HSS型HSPの性格や特徴
HSS型HSPの性格や特徴を、具体的な例を上げて紹介します。
刺激を求めるのに繊細
HSS型HSPの性格や特徴を一言で表すと“刺激を求めるのに繊細”です。
刺激を求めるため新しいものが好きで、行動を起こすことも得意。だけど繊細という、一見相反する特徴を持っています。
例を上げると、HSSHSP型HSPは新しいレストランに行くのは好きですが、いざ新しいレストランに入ると、レストランの音楽や他のお客様の会話や騒音・混雑などの刺激を敏感に感じ取り疲れ果ててしまう、
新しい場所に行くことに興味を持ち、旅行先で美しい景色や美味しい食べ物を楽しむ一方、人ごみや騒音に過敏に反応する、というような感じです。
私は旅行も好きだし新しいレストランに行くのも好き。
でも、騒音や混雑がものすごく苦手です。
ちなみに、社交的なHSPと言われているHSE(Highly Sensitive Extrovert)と混同されがちですが、HSS型HSPの場合、人との交流は必ずしも好きではありません。
とはいえ、HSPもHSS型HSPもHSEも病名ではないので、必ずこう!という事ではなく、”その傾向が強い”という事になりますね。
打たれ弱く持続できない
HSS型HSPは、新しいことにトライしたりチャレンジすることは好きですが、打たれ弱いため、1つの事を持続できないという特徴があります。
新しいレストランを例に上げると、新しいレストランに行くことは好きだけど、行きつけの店ができない感じでしょうか。
お料理が美味しくてとても気に入ったお店でも、スタッフの方の機微を捉えてしまい残念な気持ちになってしまうとか、他の人が気付かないようなことを察知してしまい、なかなかお気に入りの店が見付けられないのです。
HSPの特徴として、興味を持った事を事前に徹底的に調べるという部分があるので、徹底的に調べて入念に準備をしてトライしたのに持続しない。
これは時に周囲の人を驚かせてしまうこともあります。
HSS型HSPは自分の中の矛盾を自覚し自己嫌悪しやすい
HSS型HSPは刺激を求めるのに繊細。
自分でもほとほと疲れ果ててしまうことが多いです。
先ほどの例のように、新しいレストランに行くのは好き。でもそこで色んな事を感じすぎて疲れてしまう事が多々あります。
それだけでなく人の気持ちにも敏感なので、行きたいと言い出したのに勝手にグッタリした事で同伴者がどう思うか気になるし、同伴者を初め周囲の理解を得られない事もあります。
「出掛けたいけど騒音も混雑も苦手」というと、ただのワガママに思われることも多いわ…
でも、そう思われてしまうのもちょっとわかる。
新しい事にチャレンジしたいと思う⇒徹底的に調べ上げる⇒実行に移す⇒環境を敏感に感じ取り勝手に疲れ果てる⇒続かないという事が多いので、突拍子もない行動をしては突如辞め、飽きっぽいと思われることもしばしば。
自分の中の矛盾や長く続かない事への自己嫌悪・周囲の評価が気になる・周囲への理解が得られない、といった悩みが尽きません。
HSS型HSPを受け入れて、自分を許す方法とは?
ありのままの自分を認める
まずはありのままの自分を認める事が大切だと感じます。
私自身、若い頃に周囲と同じように感じられない自分を頑張って変えようと思っていたことがありました。
その時はそれが最善の策だと思っていましたが、変えられず苦しかったし、それに頑張って周囲に合わせている自分は自分ではないという思いが常につきまとっていました。
人生は一度きりです。
しかもけっこうあっという間ですよ。
まずは「私は私」と自分自身が認めることが、自分を許すための第一歩です。
意外と誰にも迷惑をかけていない事を知る
あなたがHSS型HSPだとしても、意外と誰にも迷惑をかけていません。
たとえば旅先で楽しく過ごして帰宅後にぐったりしても、誰かに迷惑がかかっているわけではありませんよね。
新しいレストランで他の人が気付かないような些細な事をキャッチしてしまったとしても、素晴らしい部分に目を向ければ、楽しく過ごすことができるもの。
なにかにトライする際に色々なモノを準備しすぎても、自分でしっかり金銭管理ができていれば問題ありません(ただ、パートナーや家族の理解は必要ですね)。
HSS型HSPって、小さな頃から人と同じにできない事や持続できないことを大なり小なり責められたり注意されたりする経験を積んでいて、それでつい「自分は周囲に迷惑をかけている」と思い込んでいるのですが、
よくよく考えてみると、HSS型HSPであることで誰かに多大な迷惑をかけているわけではないのです。
これを知ると、気持ちが少し楽になりませんか?
周囲はそれほど自分に興味を持っていない事を知る
それから、周囲は私が思うほど私に興味を持っていないのです。
もしかしたら「少し変わってるね」ぐらいには思われているかもしれませんけど、でもそう思われる程度です。
私が心の中で(あぁ…また人が気付かないような事が気になっちゃった…)なんて自己嫌悪を感じても、周囲は私が些細なことに気付いた事すら気付いていないことがほとんどです。
あなたが気になる事の多くは、HSPではない人は気付きません。
自分を受け入れてくれる人とだけ付き合う
あとは、自分を受け入れてくれる人とだけ付き合う事ですね。
とはいえ、職場や学校など、色んな人と接点を持たなくてはならない事もありますので、そういった人とは適度な距離を保って。
10代20代で「友人は多いほうが良い」と思っていた頃は、本当に生きるのがしんどかったです。
でも30代40代になり、自分が疲れるのは人間関係が9割と気付いてからは、無理をして人と付き合う事を辞めました。
私はニオイに敏感で(友人同士でドーベルマン並だよね、なんて笑い合っています)、爆発音が苦手です。
ゴム風船でデコレーションされた部屋でキツイ香水をまとっている人とシャンパンとクラッカーでパーティー、みたいな事がすごく苦手です。
私が苦手なものを「パーティーなんだから」と押し付けてくる人とは距離を保ってお付き合いする、これだけで双方平和に過ごせます。
HSS型HSPを受け入れて自分を許すには、年齢を重ねる事も必要
最後にお伝えしたいのは、HSS型HSPを受け入れて自分自身を許すには、ある程度年齢を重ねることも必要だということです。
今日ここに私が書いた事を、20代の私がそのまま受け入れられたかと言うと、正直言って無理だったと思います。
けれど40代の私ならすんなりと受け入れられます。
若い頃は想像も付きませんでしたが、人生は思ったより短いもの。
そして案外、交友関係が狭くても人生はどうにかなるものです。
自分自身を偽って人生を終えるより、自分らしく生きたい。年齢を重ねそう思えた時に、本当に自分自身を受け入れて許してあげられるのかも。