1号認定と2号認定、わたしの場合はどっちが得?と気になりますよね。当記事では、1号認定と2号認定の違いと、パートタイム・フルタイム等勤務形態や勤務時間・出勤日数別にあなたにとってどちらが得そうかを解説します。
1号認定と2号認定って、わたしの場合はどっちが得だと思う?!
子どもが入園したら働きたいけど、損はしたくない!
それなら、私の失敗談と実体験を元にアドバイスするわね。
ざっくりと知っておくだけでも損はしないわよ。
子どもを幼稚園や幼稚園型認定こども園に移行した園に入園させる際や、入園後仕事をする際、「私の場合1号認定と2号認定ってどっちがお得なんだろう?」と気になりますよね。
そこで、私の経験を元に、1号認定と2号認定(および新2号認定)、”これぐらい働くならこっちがおすすめ”という目安を解説します。
なお記事内で統一するため、退勤時間にプラス30分延長保育を利用すると仮定して解説してきます。
それと、当記事では1号認定児と2号認定児が混在する幼稚園型認定こども園でのケースを想定しています。
それではどうぞ。
1号認定と2号認定、私の場合はどっちが得?
それではさっそく結論からまとめます。
今回は下記の通り、いくつかのパターンを紹介します。
- 入園後、子どもが慣れた頃(数ヶ月中)に仕事を始める
- 少ない日数で短時間働く
- 少ない日数で長時間働く
- 多い日数で短時間働く
- 多い日数で長時間働く
- 夏休み・冬休み・春休みも仕事をする
- 土曜日も仕事をする
なお自治体や園により違う点があるので、最終的には必ずご自身でお住まいの地域の自治体・通わせる(通わせている)園での確認をお願いしますね。
入園後、子どもが慣れた頃に仕事を始める
ゆくゆく仕事をする場合、入園の段階で求職中の要件で2号認定をもらう事は可能です。
ただ、2号認定で入園する場合は入園可否は区市町村判断になるので、園が入園可否を決める1号認定と違い、合否が遅くなる事も。
求職中の2号認定を受けたほうがいい具体的な目安を教えて!
「5月から働くことが決まっている」「5月には何が何でも仕事に出る」という人は、勤務時間や日数によっては2号認定。
でも「子どもの状況を見ながら仕事を決める」ぐらいの人は1号認定で入園させて後から2号に変更、がベター◎
目安としては、「5月から働く事が決まっている」とか、「5月には何が何でも仕事に出る」という人は、勤務時間や日数によっては求職中から2号認定を受けておいても良いと思います。
でも子どもの状況を見ながら仕事を決めるような場合は、1号認定で入園させて後から2号認定に変更する方が楽です。
私は割と気軽に求職中2号認定で申請してしまったために後悔したので、注意点や向き不向きを別記事で紹介しています。
少ない日数・短時間
子どもが幼稚園に行っている間に仕事に出て、降園までに仕事を終えられるのであれば1号認定のまま仕事をしても問題ないです。
むしろ遅くまで預ける必要がない場合、2号認定を受けてもメリットはほぼありません。
私の住む区市町村の場合、1号認定は保護者補助金対象となり若干安く済むので、1号認定(または新2号認定)でパートをしている人が多いです。
1号認定の場合、入園の手続きなどが園とのやりとりのみで済むので楽という点もありますね。
ただし、土曜日出勤が必要・夏休み冬休み春休みも同じペースで出勤するという方は2号認定を受けたほうが良いかも。
少ない日数・長時間
週に3日、朝の9:30から17:30分までの勤務の場合を例にします。
この場合、14:00〜18:00までの延長保育になるので、毎日4時間の延長保育になりますね。
我が家の自治体の2号認定の要件(区市町村により違いがあります)である月12日勤務(月48時間)で延長保育料を計算してみます。
500円の場合 | 1,000円の場合 | 1,500円の場合 | 2,000円の場合 | |
---|---|---|---|---|
月にかかる延長保育料 | 6,000円 | 12,000円 | 18,000円 | 24,000円 |
1号認定の場合の負担額 | 6,000円 | 12,000円 | 18,000円 | 24,000円 |
新2号認定の場合の負担額 | 600円 | 6,600円 | 12,600円 | 18,600円 |
2号認定の場合の負担額 | なし | なし | なし | なし |
以上のように、延長保育料の金額によっては1号認定の場合、自己負担が大きいのです。
なので数字的に見ると2号認定が得なのですが、2号認定は必ずしも受けられるとは限らないという注意点があります。
新2号認定だと1日に450円、月11,300円までが無償化となるので、1号認定より自己負担が少なくなり、認定を受けるのも2号より簡単(我が家の自治体では就労証明を提出すれば誰でも受けられる)です。
さらに東京都の場合は1号認定・新2号認定は保護者補助金の対象となり(例:ある自治体では1,800円〜6,600円が収入に応じて施設維持費等から差し引かれる)、延長保育料が保護者補助金額を下回る場合は、新2号認定が得です。
多い日数・短時間
9:00に登園させ10:00から14:00まで仕事をし、14:30にお迎えに行くような短時間勤務は、新2号認定がお得になるでしょう。
新2号認定の場合、延長保育・預かり保育の無償化については月額上限と別に、1日あたりの上限を設けている事があります。
ちなみに我が家の自治体の場合、月11,300円・1日450円が延長保育無償化の上限なので、月に同じ時間働くなら、1回で長時間預かり保育を利用するより、短時間を多い日数利用する方が結果的に自己負担額が少なくなります(ただし延長保育料が1日あたりの上限に満たない場合はどちらでも変わりません)。
月22日勤務して、1日30分預かり保育を利用する場合の試算です。
250円の場合 | 500円の場合 | 750円の場合 | 1,000円の場合 | |
---|---|---|---|---|
月にかかる延長保育料 | 5,500円 | 11,000円 | 16,500円 | 22,000円 |
1号認定の場合の負担額 | 5,500円 | 11,000円 | 16,500円 | 22,000円 |
新2号認定の場合の負担額 | なし | 1,100円 | 6,600円 | 12,100円 |
2号認定の場合の負担額 | なし | なし | なし | なし |
月25日勤務して、1日30分預かり保育を利用する場合はというと…
250円の場合 | 500円の場合 | 750円の場合 | 1,000円の場合 | |
---|---|---|---|---|
月にかかる延長保育料 | 6,250円 | 12,500円 | 18,750円 | 25,000円 |
1号認定の場合の負担額 | 6,250円 | 12,500円 | 18,750円 | 25,000円 |
新2号認定の場合の負担額 | なし | 1,250円 | 7,500円 | 13,750円 |
2号認定の場合の負担額 | なし | なし | なし | なし |
以上のとおり、30分の延長保育料が500円の場合は新2号認定でも負担が少ないですが、延長保育料が750円ぐらいになると負担が大きくなるので2号認定を受けたほうが良いですね。
さらに東京都の場合は1号認定・新2号認定は保護者補助金の対象となり(例:ある自治体では1,800円〜6,600円が収入に応じて施設維持費等から差し引かれる)、延長保育料が保護者補助金額を下回る場合は、新2号認定が得です。
多い日数・長時間(フルタイム)
週5日1日8時間勤務などの場合は、2号認定を受けた方が良いです。
2号認定が受けられれば、フルタイムの場合は最長11時間の利用が認定される事になり、その時間の保育料が無償化の対象となります。
ただ2号認定の場合は自治体で選考があるので、優先度が低い場合、希望の園で2号認定として入園できない事もあるのと、入園した時に2号認定時として入園できたとしても、後の選考で2号認定から外されるケースもあります…。
★詳しくは別記事でまとめます
土曜日や夏休み・冬休み・春休みも仕事をする
土曜日に子どもを登園させられるかどうかは園によって違うと思うので、まず土曜日に預けることができるのか園で確認を。
1号認定でも登園させられるのか、2号認定しか登園させられないのか等も合わせて確認をしておくと安心です◎
ちなみに我が子の園では、土曜日保育を利用できるのは2号認定児のみでした。
そのため1号認定や新2号認定でお仕事をされているママは、土曜日出勤が必要ない職場か、旦那さんが土曜日お休みか、実家・義実家に預けられる環境かのいずれかでした。
ただ2号認定は自治体での調整となるので、1度2号認定を受けられたとしても卒園までずっと2号認定を受けられる保証はなく、自分より優先度が高い人が出てきた場合、次の選考で2号認定を貰えないというケースもあります(自治体によるのかな?)。
その場合は新2号認定を受けるしかありませんね。
ただその場合、夏休み等長期休暇中の自己負担が大きくなるので、予め「夏休み中はお仕事をお休みする」という条件で採用してもらうママも多くいました。
我が子の園の場合、夏休み期間の預かり保育は6時間1,500円です。
夏休み期間中に20日働いたとすると、1号認定の場合はなんと30,000円の出費になるんです。
新2号認定を受けておくと、私の住む自治体では1日当り450円が無償化対象となるので、同じだけ預けて負担は15,750円。
夏休み以外の仕事の状況にもよりますが、土曜日や長期休暇中の預かり保育の事を考えると、できれば2号認定、最低でも新2号認定を受けておかないとキツそう。
1号認定と2号認定の違いをおさらい
幼稚園型認定こども園で混在する「1号認定」「2号認定」の違いと、新たに加わった「新2号認定」についての違いをおさらいしていきましょう。
既に違いを理解している方は読み飛ばしていただいて大丈夫です◎
東京都の場合になりますが、違いはこのような感じです。
認定の種類 | 預けられる時間 | 延長保育 | 夏休みなど 長期の休暇 | 保護者補助金 (東京都) |
---|---|---|---|---|
1号認定 | 9時~14時 | 利用する場合 自己負担 | あり | あり |
2号認定 | (短時) 8時~16時 (標準) 7時~18時 | 延長保育は 自己負担 | 通常通り 登園可 | なし |
新2号認定 | 9時~14時 | 月11,300円まで無償化 | 基本的にあり | あり |
厳密に言うと、「1号認定・2号認定」と「新2号認定」は別の認定になり、1号認定の方が必要に応じて新2号認定を受ける事になります。
というわけで、ざっくり言うと
- 1号認定は、預けられる時間が短く、夏休みなどがある(東京都は補助金が差し引かれる)。
- 2号認定は、預けられる時間が長く、夏休みなども預けられる。
- 新2号認定は、基本的に1号認定に沿った形で、更に預かり保育料が月11,300円まで無償化される。
という事になります。
1号認定|14時まで・土日祝休み・夏休み等あり
- 預けられるのは9:00〜14:00
- 夏休み・冬休み・春休みがある。
- 基本的に土日祝日お休み。
- 入園決定は園。
1号認定で入園をした場合、自治体によりますが保護者補助金や入園準備金などが補助されます。
例
- 教材費1,500円
- 冷暖房費500円
- 本代500円
- 施設整備費2,500円
の場合で保護者補助金を1,800円とすると、合計5,000円から保護者補助金1,800円を差し引いた3,200円が実際に負担する金額(口座から引き落とされる金額)です。
※バス利用者はバス管理費などが加算されます。
※延長保育・預かり保育料は別途実費負担になります。
基本的には従来の幼稚園と同じで、土曜日はお休みで夏休み等の休暇があります。
延長保育・休暇中の預かり保育を利用する場合は費用がかかり実費負担となります。
注意点(クリックで開きます)
ここで注意しておきたいのが、
- 延長保育や預かり保育を必ず使えるとは限らない。
- 幼稚園無償化の影響で、1号認定児の延長保育・預かり保育が優先されない園もある。
- 土曜日や長期休暇中の預かり保育は2号認定・新2号認定しか利用できないとしている園もある。
- 卒園後、学童が始まるまでの間、1号認定は預かり保育が使えない可能性が高い。
以上の点です。
これは私の子どもが通う園で実際にあったケースなので、最悪の事態として頭に入れて置くと良いと思います。
我が子の通う園では、幼稚園無償化のタイミングで延長保育・預かり保育の人数制限が出来てしまい、1号認定は1日5名、新2号認定は1日20名の受け入れしかしてもらえなくなってしまいました。
1号認定でお仕事をしていたママは、職場にシフトを出すタイミングでまだ預けられるか分からない状態という、ストレスフルな事態に。(マンモス園なので、園もそうするしかありませんでした)
いっぽう近隣の小規模園では、延長保育も預かり保育も断られる事なく受け入れ可能だったようです。
入園後いざパートに出てみたら預け先がない!となると本当に困るので、1号認定の延長保育・預かり保育が可能か、入園前に園に直接確認を取る事をおすすめします。
入園の決定は園で行うため、願書提出の際の書類が2号認定より少ないです。
2号認定|16時or18時まで・土曜・夏休み等も登園可
- 預けられるのは1日8時間or11時間
- 夏休み・冬休み・春休みも登園可。
- 土曜日も登園可。
- 入園決定は自治体。
私の住む東京都では保護者補助金という制度がありますが、2号認定は保護者補助金の対象となりません。(保護者補助金の件を加味して1号認定・2号認定で施設利用料に差を設けている園もあるみたいです。)
保護者の状況に応じ「保育標準時間」「保育短時間」のどちらかに区分され、標準時間は最長11時間・短時間は最長8時間預けることができ、この時間内の保育料は無償です。
例
- 教材費1,500円
- 冷暖房費500円
- 本代500円
- 施設整備費2,500円
の場合、合計5,000円が実際に負担する金額(口座から引き落とされる金額)です。
※バス利用者はバス管理費などが加算されます。
※給食費は実費負担になります。
幼稚園・保育園無償化になる前2019年9月までは、(私の住む自治体では)2号認定児の給食代は保育料に含まれていましたが、無償化後は給食費は保護者の実費負担になりました。
子どもの園では土曜日は2号認定児のみ登園ができます。
他にも土日の行事前後の代休や、新入園児の願書受付日・面接日・新入園児1日登園日などで在園時のお休みになる日には、2号認定児のみ登園可となるケースも。
入園の決定は自治体で行うため、希望する園に2号認定で必ず入園できるとは限りません。
新2号認定|1号認定をベースに月11,300円まで延長保育無償
- 預けられるのは9:00〜14:00
- 夏休み・冬休み・春休みがある。
- 基本的に土日祝日お休み。
- 延長保育・預かり保育が月11,300円まで無償。
- 入園決定は園※
新しくできた「新2号認定」は、1号認定に加え必要に応じて受ける認定です。
新2号認定は2号認定と同様の要件が必要ではありますが、要件さえクリアしていれば2号認定のように人数の制限等で認定が受けられない事はなく、
月11,300円まで延長保育(預かり保育)の無償化となります。
この新しくできた新2号認定は、厳密に言うと1号認定・2号認定とは別の認定です。