子どもの茶渋が気になるママ向けに「メラミンスポンジで取れるよ~」と書いてあるサイトを見つけてしまいました。注意喚起のためにこの記事をまとめます。茶渋はそのままで問題ないです。メラミンスポンジやステインクリーナーは使わないで。
うちは小さなころからずっと麦茶を飲ませていたのと、研磨剤が入っていない歯磨きジェルを使っていたので、特に乳歯時代は茶渋がものすごいついていたんですね。
ある日、息子から打ち明けられたんです。
ボク、○○ちゃんに「歯汚れてるよ」って言われちゃって…
ってね。
歯磨きを徹底しているのにもかかわらず、全然歯磨きさせてなくてジュースばかり飲ませている義妹んちの子より歯が茶色くて何でなの…と舌唇をかみしめた。(はい私の性格の悪さ)
でも歯科検診の時に息子の茶渋だらけの歯を見た先生に「麦茶飲んでるんだね、偉いね」と褒められたぐらいだし…必要なら歯医者さんで取るはずだよなぁと思いつつ、茶渋について改めて調べてみたのです。
そしたらさぁ!!
茶渋は激落ちくんで簡単に取れますよぉ~☆
とか書いてあるサイト多すぎて眩暈がした。
メラミンスポンジもステインクリーナーも子どもに使っちゃダメ
はっきり言いますと、メラミンスポンジやステインクリーナーは大人の歯にもどうかっていうものなのに、子どもの歯に使うのなんて言語道断って感じ。
ちなみに、着色は問題はないんですって。
歯の着色自体は、問題はありません。 麦茶や、紅茶、ほうじ茶などは、着色しやすい飲み物です。お茶は、フッ素やカテキンがふくまれているので、子どもにとっても、好ましい飲み物です。歯医者さんで、簡単に落とせます。
参考:歯のお悩み相談室
メラミンスポンジは汚れを削り落としている
メラミンスポンジは確かに汚れをよく落とすけども、あれはメラミンが元々硬い物質だからこそ汚れが落ちるという事なんです。
メラミンスポンジが柔らかいので想像付かないと思いますが、要するに硬い物質で擦る事で「表面を削っている状態」。
メラミンスポンジを安心して使えるのは、ガラス・陶器・ステンレスのような硬い素材だけです。
子供の歯は弱いからメラミンなんて使ったら傷だらけになっちゃうよ
子供の乳歯が柔らかい事は、みなさんなんとなくご存知かと思います。
歯の表面は歯の中で1番硬いエナメル質という物質で覆われていますが、乳歯はそのエナメル質が大人の半分程度の厚さしかないんですって。
エナメル質が薄いという事は、歯が弱い、傷付きやすいということ。
だから乳歯が虫歯になると進行が速いんですって。
乳歯だけでなく、生え変わったばかりの永久歯も虫歯になりやすいと言われています。
生えたばかりの歯は乾いたスポンジのような状態で、唾液に含まれるカルシウムを吸収しながら何年もかけて完成していくんですって。
乳歯にしろ、生え変わったばかりの永久歯にしろ、子どもの歯はとにかく弱いのです。
その弱いものをメラミンのような硬い物質でこすれば、目に見えない細かな傷がついてしまいます。
よしんばメラミンスポンジやステインクリーナーでその時ついていた茶渋を落とすことができても、歯の表面には細かい傷が付いているので、その傷にまた茶渋が付着します。
むしろメラミンスポンジなどで擦る前より付きやすい状態。
表面がつるつるの物よりガサガサした物の方が汚れが付きやすいですよね?その状態になっちゃうというわけ。
ちなみに、重曹で茶渋除去も間違った情報です
重曹は研磨剤より柔らかいし、自然の物だからいいって聞いたけど…
はいはいはいはい、ダメ!
自然の物だからってダメ!!
重曹で磨いたりしたら歯が傷付くばかりでなく、歯茎も傷めますよ。
それに洗剤としてみた時にそれほど洗浄力は強くはなくても、重曹はたんぱく質を分解する効果があるので、お口の中の粘膜や歯茎にも良いとは言えません。
大人なら自己責任で…という感じですけど、子どもにはやっぱり普通の歯磨きが一番です。
茶渋はお母さんが子供の歯を大切にしている証拠!
子どもの前歯が着色してしまった時、手入れが悪かったんじゃないか、もっときれいにしてあげなくてはならないんじゃないかって気になってしまった過去の自分に断言したい。
茶渋ってむしろ歯を大切にした証拠だよ、と。
- ジュースではなく麦茶やほうじ茶を常飲させてたんじゃない?
- 研磨剤の少ない、歯に優しい歯磨き粉を使ってたんじゃない?
- 歯医者さん推奨の「素磨き」を習慣化していたんじゃない?
きっと、茶渋がついている子はこういう環境のお子さんが多いでしょう。
これって、お母さんが子どもの歯を大切にしている証拠でしょ!
ジュースではなくお茶を飲ませていると茶渋が着きやすい
ジュースや清涼飲料水を飲ませていれば茶渋は付きませんよね。
でも日常的に清涼飲料水を飲んでいるお子さんの虫歯罹患率はめちゃくちゃ高いですよね。
極端な話、茶渋がついているけど虫歯がなく歯に問題がない方と、茶渋はついていないけど虫歯になりやすいお口の環境とどっちがいいかは考えるまでもありません。
それに虫歯の心配だけでなく…
歯を覆い守ってくれている硬いエナメル質が溶けてしまう【酸触歯】にもなりやすいんです。
炭酸飲料などはpH値2.2~2.9、オレンジやミカンなどの果汁飲料はpH値4.0前後が多く、ビールもpH値5.0以下のものが見られます。これらの飲み物をよく飲んでいる人は、酸蝕症の危険があるということになります。牛乳や麦茶などはpH値6.0程度※1のため、酸蝕症のリスクはほとんどないと考えられます。
参考:オムロン
市販の清涼飲料(ジュースや炭酸飲料、スポーツ飲料など)は酸性のものが多く、これらの飲料を水代わりに頻回飲んだり、とくに1~2歳児では哺乳びんやストロー付きマグなどで長時間飲んでいたりすると、酸が歯に接している時間が長くなり、酸蝕が起きやすくなります。
参考:日本小児歯科学会
このようにジュースを常飲していると歯に良くないんですよ。
私は自分自身が酸触歯なので、大人になってからは歯の事で本当に苦労が絶えないしお金もかかります。
だから余計にわかるんです。
日常的にお茶を飲ませていれば茶渋は着きます。
でも茶渋自体が虫歯の原因になる事はありません。
だからむしろ茶渋は堂々と胸を張っていいものと言えますね。
素磨きや研磨剤不使用の歯磨き粉を使用していると茶渋って落ちない!
市販の歯磨き粉には研磨剤が含まれているものがあったり、しゅわしゅわ発泡するタイプが多いですよね。
日ごろお茶を飲ませている奥さんならご存知だと思うんですけど、研磨剤は子どもの柔らかい歯にあまり良いものではないし…
しゅわしゅわし過ぎると、磨いたつもりになって磨き残しが多くなるのです。
どんなに良い歯磨き粉を使おうが、結局は子どもの歯を守るために大切なのは「正しい歯磨き」なので、歯医者さんでは素磨きを推奨しているケースが殆ど。
ただそれだと子どもが楽しく歯磨きができないという事と、フッ素の効果があるために低研磨や研磨剤不使用の歯磨き粉を使うのです。
でも研磨剤を使っていない歯磨き粉の場合、丁寧に歯を磨いても茶渋はそのまま残ります。
つまり、歯を大切にしているご家庭のお子さんほど、茶渋がつきやすいというわけ。(諸説ありますが)
我が家は子どもが小さなころはチェックアップジェルのバナナを使っていました。
チェックアップ使っていると茶渋はつきます。
さいごに
茶渋は、気になるようなら必ず歯医者さんに相談してくださいね。
メラミンスポンジはダメ、ステインクリーナーもダメ。
歯医者さんを怖がってクリーニングさせてくれない…そんな時は、茶渋そのままで。
もし厭味ったらしい姑や、妖怪カワイソウオバサンに茶渋の事を何か言われたら、「えっヤダ!知らないんですかっ?!(ドン引き)」という返しだけしとけば大丈夫。
わざわざ茶渋の素晴らしさを教えてあげる必要もないですし、研磨剤で傷が付く事を教えてあげる必要もありません。
奥さんは自信を持って!
これからもお子さんの歯を守りましょう。