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子供のチック症体験談!チックと向うヒントと付き合い方を現役ママが解説

子供のチック症体験談!チックと向うヒントと付き合い方を現役ママが解説

ある日子供が咳払いをし続けるようになり、それがチック症だとわかりました。我が家のチック症体験談として、どう気付いたか、どう向き合っているか、チック症との付き合い方や幼稚園・学校での心配事にどう対処してきたか等、チックの子供を持つ同じ立場から解説します。

私の子供にチック症状が出たのは幼稚園年中の頃で、小学4年生の今でも出たり収まったりを繰り返しています。

最初は「子供に強いストレスを与えてしまったのでは」とか、「子供の抱えるストレスに気付いてあげることができなかった」と自分を責めました。

でも今は、慣れてしまったというか、ある程度どういう時にチックが出て、だいたいどのぐらいで収まるのかを把握し上手く付き合う事で、以前のように気にならなくなりました。

チックについて、原因が何なのか、治療法があるのかに関しては医療の問題になるため、当記事では言及しません。

当記事は、我が家が子供のチックに気付いた原因とその前後にあった事、その時私がどう感じたかや、かかりつけ医に聞いたこと、その後どう付き合っているか、そして子ども自身の様子などをまとめた記事です。

子供のチックについて思い悩む方が「うちだけじゃないんだ」と思っていただけるといいなと思い、執筆しています。

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子供のチック症で、ママは自分を責めないで

子供のチック症はあなたがストレスに気付けなかった事が原因ではない

チック症はストレスが原因ー

なんてまことしやかに言われていますが、今の私の立場から最初にお伝えしておくと、「ストレスがトリガーになることがある」ぐらいのレベルだよ、ということ。

1/3はストレスが引き金にはなりますが、原因ではありません。「脳の体質」は年齢によって変化し、ある年齢になると症状を起こしやすくなります。その時にストレスがあると引き金になってしまうことがあります。しかし、2/3は引き金がなくても症状が起こり始めます。またストレスの原因となるものを、取り除いてやることでよくなる事はあまりなく、よくなった場合はむしろ自然の経過と考えられます。しかし、ストレスがあることは、子供の生活環境としては好ましくないと思われますので調節してあげて下さい。

引用元:福岡地区小児医界

そして「チック症状がでない体質の子は、強いストレスを感じたとてチックは出ない」ということ。ここ、すごく重要です。

それから一番大切なことが、「大人が考えるストレスと子供の感じるストレスは違ったりする」という事です。

以上3つを踏まえて例えると、チックが出る体質の子は「夏休みが退屈」という理由でもチックが出る事がある、でも、チックが出ない体質の子は、ここでは語れないような強いストレスを感じたとしてもチックは出ないってこと。

親である私達は、子どもにチックが出ると「それほどまでに我慢をしていたのか」と、子供のストレスに気付けなかった自分を責めたりしてしまいますが、あなたが気付けなかったからケアできなかったからチックが出たのではない、という事を私はものすごく強くお伝えしたいです。

ちなみに私の子どもは、「冬休み、コロナ禍でどこにも行けない」という理由でチック症状が出た事がありました。

さて次章から、我が家のチック症についてお話していきます。

子供のチック症のきっかけと気付いた時のエピソード

きっかけは、幼稚園のプール授業

今でもチックが初めて出たときのことを鮮明に覚えているんですが、きっかけは幼稚園年中のプール授業でした。

夏には幼稚園でプールの授業があり、水が苦手な息子が夏のある日「もう幼稚園に行きたくない」と言い出したのです。(ちなみに幼稚園大好きな子です)

原因はプール授業で行われる、頭から水をかぶるという練習。

水をかぶるというとスパルタっぽいですが、実際はそうではなく、体操やスポーツの専門の先生が来て(ものすごく楽しい先生で息子は大好きでした)、嫌な子・水が苦手な子は無理をする必要はなく、そして水をかぶることができる子は「大盛り」とか「小!」とかいいながら量を決めて楽しく先生に水をかけてもらう、遊びがてらの指導でした。

あれほど幼稚園が大好きだった息子が「幼稚園に行きたくない」と言ったことに対し、無理に幼稚園に行かせる必要はないと思いながらも、イヤな事・苦手な事を避けさせるより、イヤだ・苦手だと伝える事を教えたほうがのちのち息子自身にとって良いのでは…という想いもあって、「怖い事は悪い事ではないよ、先生に怖いって伝えてごらん?」という方向で話したんです。

もちろん、担任の先生と体操の先生にも連絡ノートでフォローをお願いしました。

担任に伝えたものの…

息子は担任の先生に「水をかぶるのが怖い」と伝えました。

自分自身で自分の気持ちを伝える事は息子はそれほど抵抗があるタイプではないので、これは難なくできたようです。

私自身も連絡ノートでフォローをお願いしていたので、幼稚園側もうまいことやってくれるだろうと思っていました。

そうこうしていると息子が指をくわえるようになりました。

これは後から息子に聞いてわかった事なんですけども、息子はみんなの前ではちょっと頑張ってしまうタイプなので、水を浴びていたそうなんです。

なので、担任の先生は、息子が「怖い」と話した際に「大丈夫大丈夫!できてるじゃん!繰り返せば怖くなくなるよ!」と答えたそう。

この事で不安を感じて、指くわえが再発したのかなーと思います。今思えばですけども。

個人面談で指くわえを指摘されチック発症

指くわえが再発し心配ではありましたが幼稚園には楽しく通っていたので、プールの事はひとまず様子見をしていました。

私は指くわえに関しては咎めたりしないようにして、指くわえしている時は遊びに誘ったりするようにしました。

幸いというか、夏風邪を引いたり治ったりしてプール授業とのタイミングが合わず、1学期が終わりに近付いたんです。

その矢先のこと。

息子を同伴させた個人面談の最後にさりげなく、「強いてあげるとすれば、指を咥えるのを少しずつ直していきたいですね」と先生に言われたのです。

正直、指を咥える事が再発した事は私も気になっていて、先生と「プールの件で再発したんですよねー」と、軽く話をし、個人面談は終了しました。

その日だったか、次の日だったか…

気付けば息子が咳のようなものをするようになりました。

これが我が家のチック症のスタートです。

ずっと続くチック症状に、母である私自身も追い詰められる

今思えば良くない事なのですが、そんなに咳ばらいをして喉が痛いのか気になって、息子に「喉が痛いの?」「大丈夫?」とこまめに聞いちゃっていたんですよね。

「あまりこまめに聞いてしまうと、本人に咳ばらい(チック症状)を意識させてしまう結果になり、ますます咳払い(チック症状)が多くなる」こんな事を知ったのはもう少し後のこと。

息子は「したくないのにしちゃう」と訴えます

確かに、普通の咳のように身体が勝手に反応をした結果というより、息子自身がわざと喉を鳴らしている状態。

同時に、息子が指を咥えなくなっている事に気付きました。

私はやっと「チックなのでは?」と気付いたのです。

当時は完全にストレスが原因だと思っていたので、1日中続く咳払いが、『どうしてボクのストレスに気付いてくれなかったの?』と言っているように感じて、私はどんどん追い詰められました。

完全な被害妄想なんですよ?

でも、

そんなに大きなストレスを抱えていたのか…

とか、

どうにかしてあげられたはずなのに…とか、とにかくそんな風に考えて、どんどん苦しくなっていきました。

小児科医に相談してみたものの、特に治療はせず

チック症状が出る前に少し風邪を引いていたこともあり、もしかしたらこれはチックではなく風邪なのかも…という希望を(変な話ですけど)持ちつつ、かかりつけの小児科に相談しに行きました。

でも喉は多少赤いものの、特に問題はなさそうだとのこと。

そこで私は「子どもはチックではないか」と先生に相談してみたんです。

ところが息子は緊張すると咳払いが出ない珍しいタイプで、病院では咳払いがピタッと止むんです。

小児科の先生も「なんの症状も出ていないけど…」と不思議そうな顔をしつつ、

  • チックの場合、数ヶ月で自然とおさまるので、あまり気に病まないように。
  • 1年以上継続して日常生活に支障が出た場合は投薬治療なども検討したほうがいいが、今のところは様子見しましょう。

との事で、特にコレといった治療などは提案されませんでした。

その様子見がジワジワとキツいんだけど…と思いつつ、先生の「強いストレスを感じてもチック症状が出ない子もいれば出る子もいる。同じ事に対してもストレスを感じやすい子もいれば感じにくい子もいる。」という言葉に少し救われた気もしました。

その後も、横浜の方に漢方の良い先生がいると聞けば通ったし、近所のもう1つの小児科の先生に相談したりもしました。

ですが、劇的に改善されることはなく、結局徒労に終わった気がします。

数ヶ月でいったん収まり「治った」とほっとするも

息子の咳払いは数ヶ月続きました。

最初は「ストレスに気付いてあげられなかった」と気に病んでしまった私も、慣れてくると正直「うるさい」と感じてしまうことがありました。

チックは本人に指摘しないほうが良いというので、なんだか腫れ物を扱うようで大変だったのを覚えています。

そうこうしているうちに、気付けば息子の咳払いが聞こえない日が出てきました。

「あれ、そういえば最近静かだな」

そう感じたのは確か11月ころだったと思います。

やっと、子どものチック症が治ったのだと、この時は思いました。

小学1年生の冬休み、チック症再び

小学生になった息子は、小学校がめちゃくちゃ楽しいといっていて小学校生活を満喫していました。

担任の先生との相性も良く(っていうか親の私が見て嬉しくなるほど、はなまるくれるタイプの先生で感謝してる)、放課後に学校で遊べるので、習い事がない日は夕方まで学校で遊びたい!ってぐらい。

登校を渋る事もなく、なんかほんといい小学生生活のスタートだったよなぁと思っていたんです。

当時の息子は体力おばけ状態だったので、週に3〜4日、スポーツ系の習い事をしていました。

そして迎えた冬休み。

習い事は夏休みの期間中はありますが、冬休みは年末年始なので全てパタっとお休みになるんですよね。

そして年末年始ということでお友だちは帰省しまうことも多いので、習い事もないし遊ぶこともできない状態。

けれど最初は「いつも忙しいけど10日ぐらいのんびりできるね~!!ひゃっほぅ!!ゲーム三昧だぜ~!」みたいなノリだったんです。

ところが、冬休みも数日過ぎるとだんだんと退屈だというようになって、それと同時に咳払いをするようになったんです。

風邪症状もなかったので、比較的すぐに「これはチックかも」と思い当たりました。

リングフィットのようなものをしていたり、夫とサッカーをしている時には咳払いが出ません。

でも何もしていないと咳払いをします。

こうして、チック症が再発したのでした。

その後も、収まったり形を変えたりしながらチック症と付き合っています

最初は咳払いチックだった息子ですが、咳払いから「ンッ・ンッ」というような音声チックになったり、首をにゅーっと伸ばす仕草になったり口をへの字にするチックになったりと形を変えながら、出たり収まったりしています。

息子の様子を見ている限り、学校は相変わらず楽しいようだし、いわゆるリア充って感じなので、私ももう今はあまり気にしていません。

チック症はいまだ解明されていない部分が多いのですが、近年は脳の神経のアンバランスさが原因だという事がわかってきているみたい。

原因として、脳の中にある、大脳基底核という部分が関係していると考えられます。大脳基底核は、神経系の色々な部分から入ってきた情報を調節して、体の動きをスムーズで滑らかにする働きをします。そこで使われる化学物質(ドーパミン)の受け取り手(受容体)が、過敏に反応しすぎると、チック症状が起こります。また大脳基底核に情報を送る、大脳皮質や大脳辺縁系なども関係していると考えられていますが、細かいことはまだわかっていません。

引用元:福岡地区小児医界

この福岡地区小児医会のチックのページがめちゃくちゃ分かりやすくて参考になったので、ぜひ一度読んでみて下さいね。

脳の体質のようなものなので、長い付き合いになるのだろうと思っています。

子どものチック症で困った事と対策

子どものチック症にもだいぶ慣れた我が家ですが、それでも日常生活でそれなりに困ったことや心配事はありました。

人が多い場所に出かけない

特にコロナ禍は咳に敏感な方が多かったので、出かけ先で症状が出てしまうと居心地の悪さを感じることもありました。

そのため、例えば息子の咳払いが目立ってしまうような人が多い場所にはなるべく出かけないようにしました。

出掛けるにしても、広い公園とか外やにぎやかな場所などにすれば、咳払いチックが目立つことはないし、やっぱりずっと咳をしている子がいれば快く思わない人がいても当然ですしね。

数ヶ月で収まるので、症状が強い時期だけ気を付けていれば良く、特に困ることもありませんでした。

担任の先生には知らせておく

それと、担任の先生にはチック症であることを知らせておきました。

今でも担任が変われば知らせています。

チック症だとわかっていれば先生も対応しやすいし、何かの際は協力をしていただけるので心強いです。

ママ友にも軽く伝えておく

私はそんなにママ友がいるわけではないんですけど、スポーツをしていると親しいママ友の数人はできるもので、親しいママ友には子どものチックを話しています。

やはり事情を知ってくれている大人は1人でも多い方が心強いし、コロナ禍という事もあって咳払いでイヤな思いをさせたくないという気持ちもありましたしね。

一時的に収まるパターンを見付けておく

息子の場合は咳払いチックなので、場面によってはかなり悪目立ちしてしまいます。

学校では通用しない方法なのですが、息子の場合はガムを噛むと咳払いチックが少し収まるので、例えば映画館などではガムを噛むようにしています(キシリトール100%のものにしています)。

小児科の先生に相談した際も、代替方法みたいなものは見付けておくと良いと言われました。

例えば咳払いだと目立ってしまうけど、咳払いをしたい時に唾を飲み込んでみて咳払いがごまかせるならそうするとかですかね。

なかなか難しいですが、なにか一時的に収まるパターンみたいなものを子どもと一緒に見付けておくと便利かも知れません。

子どものチック症でからかわれたり、いじめが心配ではない?

子どもがチック症だと、学校でからかわれたり、そのからかいがいじめに繋がるのではないかーなんて心配になりますよね。

実は我が家の息子も小学校1年生の時にクライスメイトの男の子に、咳払いを執拗に真似されたことがあるようです。

息子自身ははっきりと「真似されるのは気分が悪い」と伝えたそうで、私にも「嫌な気分だ」と話してくれました。

我が家の場合はあまり参考にならないかも知れないのですが…

こういった事があった際、まず息子自身に大人の介入が必要かどうかを確認します。

息子自身が自分で解決をしたい、もしくは自分自身で解決できると言った場合は、その時点では私は何もしないようにしています。

今回は息子が「真似をしてくる子はただの弱い問題児だから、もう気分が悪いと言ったし、もう真似してこないと思う」と言うので、そのまま様子を見ました。

結局息子の予想通り、毅然と「気分が悪い」と言った息子の真似をその子はそれ以降してくることはなかったようです。

幸い、その後はからかわれたりするような事もなく4年生になりました。

今までトラブル無く過ごすことができたのは、担任の先生のサポートもあるし、息子自身が自分のチック症を理解している事も大きいのではないかと思っています。

さいごに

チック症が出てから、早くも5年になりました。

息子は10歳なので、なんだかんだと人生の半分、チック症と付き合っていることになります。

最初は子どもがチックである事をストレスが原因だと思っていたので、どうにかストレスを取り除いて症状を収めてあげたいという気持ちでしたが、今はチックも息子の特徴の1つーぐらいに思っています。

きっとチック症が出たばかりのママは、自分をすごく責めてしまうと思います。

でも、あなたのせいではないという事だけは忘れないで下さいね。

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